教え子の巣立ちを手づくりの歌で祝福しようと、3年団の先生らがひそかに準備してきたオリジナルソング「君の空」を26日、サプライズで披露。忘れられない贈り物を受け取った卒業生の目に涙があふれました。

卒業式の予行が終わった体育館アリーナ。「今から歌を贈ります」と突然のアナウンスに、ざわつく生徒。フロアの前に整列した先生たちの合唱が始まりました。

♪友に寄り添い 時をさまよい 夢の扉をさがしたね―。「君の空」はサッカー部監督の関栄二先生が作詞、3年団先生方の作・編曲です。学校生活でのさまざまなシーンを切り取り、喜びや悲しみを共有した友との思い出を大切に、未来へ羽ばたいてほしいという願いを託しています。

コロナ禍で、当たり前が当たり前でなくなった高校生活最後の一年。臨時休校が長引き

楽しみにしていた体育祭や文化祭、部活動の大会も軒並み中止されました。卒業生は、サプライズの合唱に思い出を重ねながら、先生たちの熱い思いをかみしめ、合唱の後、先生方が一人ずつメッセージを贈ると、目に涙を浮かべる生徒も。先生の頬にも涙が伝いました。

「君の空」を収録したCDは卒業生全員に贈られます。

この日の模様は四国新聞、西日本放送の取材を受けました。

「君の空」

悲しいことがあったよね ぽつんと一人 アリーナの時計の針は逆回り
友に寄り添い 時をさまよい 夢の扉をさがしたね
ああ青春の美しき日々 「だいじょうぶ?」って うれしいね
朝やけの道 背伸びをすれば 希望の空は君の空 希望の空は君の空

悔しいことがあったよね ぽつんと一人 道場の明かりを消せば涙雨
友の手をとり 時をはぐくみ 夢の掛け橋わたったね
ああ青春の美しき日々 「仲間だよ!」って 照れるよね
下弦の月に 願い込めれば 希望の空は君の空 希望の空は君の空

せつないことがあったよね ぽつんと一人 グランドの小石が作る長い影
友とぶつかり 時をかさねて 夢の坂道走ったね
ああ青春の美しき日々 「負けるなよ!」って さりげなく
夕日に向かい 声をかければ 希望の空は君の空 希望の空は君の空

うれしいことがあったよね ひとりじゃないよ 教室の窓辺に響く笑い声
友に手を振り 時をのりこえ 夢の続きを語ろうね
ああ青春の美しき日々 「ありがとう!」って 誇らしく
一番星に 心つなげば 希望の空は君の空 希望の空は君の空
もうすぐそこに君の空