地元企業・団体21社から提起された企業課題や地域課題のミッションについて、総合的探究の時間に改善・解決策を考えてきた生徒たちが14日、その成果を発表しました。

課題に向き合ってきたのは1年生と2年生普通科の計約570人。ミッションごとに数人ずつのグループを編成し、成案づくりに取り組んできました。

発表会は、ミッション別に各教室で行われ、企業の担当者が見守る中、生徒たちはタブレット端末と電子黒板を使って説明しました。

「若者が集う魅力ある地域を創出するために、若者にとって魅力ある企業とは何かを考えよう」―こんなミッションに、2年生のあるグループは①福利厚生②コミュニケーションの自由度➂積極的なPR―の3つのポイントを提案。①では「土日・祝日以外の休暇制度」「服装の自由化」、②では「対面型コミュニケーションの苦手な人のために、チャットツールを併用したミーティング」、➂では「SNSを活用したPR」を挙げ、それらの根拠となる若者の意識調査結果や国内外の先進事例を紹介しました。

発表した大石拓音さんは「ありきたりの視点から抜け出して、内容を深めていく作業は大変でしたが、他のメンバーの意見を聞くことで自分の視野も広がりました。将来どんな会社に就職するかを考えるうえで、とても良い機会になりました」と話していました。

このほか、商品開発に関するミッションでは、「あえて靴紐タイプにすることで家族のコミュニケーションを図れるシューズ」や「倒れても安全なダンボール製のサッカーゴールを幼稚園や小学校に提供。ダンボールの有用性を幼いころから知ることで、奇想天外なアイデアが飛び出してくるかも」など、ユニークな回答も。

発表終了後の講評では、各企業の担当者から「多様な視点や豊かな発想、深掘りした研究に基づいた発表の連続で、驚かされました」「私たちの方が多くを学ばせていただいた。今後の企業活動に生かしていきたい」など、たくさんのお褒めの言葉をいただきました。

21のミッションに対して各グループが出した答えは、熟度やオリジナリティーもまちまちですが、今回の取り組みを通じて、社会と接続された学びの新鮮さや重要性、グループ内の異なる意見をゴールに向かって収斂していく難しさと醍醐味を肌で感じることができたのではないかと思います。

今回の探究プログラムにご参画くださった企業・団体は次の通りです(順不同)。ご協力ありがとうございました。

マール、エーワンセキュリティーサービス、アロバー、スミセイハーモニー、ARTFIT、三友研器、グッドワーク、CNT、サイテックアイ、GPMO、樫原工業、かのん、芝口組、向井建設、三渓設備、合同経営、三好製作所、オートモールジャパン、くまでんディレクション&デザイン、丸亀街づくり研究所、松田哲也税理士事務所

また、この日は保護者の方々にも発表会にお越しいただきました。熱心にご見学くださり、生徒の励みになりました。ありがとうございました。