「愛に満ちあふれた母校。3年間ありがとう」 301人が学窓巣立つ

 令和3年度第73回卒業証書授与式が1日、本校体育館アリーナで行われ、301人が思い出多い学窓を巣立ちました。

 香川校長は式辞で「人生百年時代。社会で活躍する時間が長くなる君たちには、高校生時代に培った知力、体力、人間力が備わっているはずです。変動する社会を力強く生き抜くとともに、自ら関わり『新しい未来社会を築いていくことができる人材』となってほしい」とはなむけの言葉を贈り、卒業生総代の岩本遼さんと高坂彩希さんに卒業証書を授与しました。

 在校生代表の梁元祥太さんが「後輩を優しくリードし、何事にも全力で取り組む先輩の頼もしい後ろ姿は私たちの指針となりました。私たちもまた後輩に頼られる存在になれるよう努力します」と送辞。

 卒業生代表の亀山凛々子さんは答辞で、コロナ禍でさまざまな制約を受けた高校生活を振り返りながら「いつも寄り添ってくれた先生方、ともに闘ってくれた仲間や後輩、支えてくれた両親」への感謝を述べ、「愛に満ちあふれた母校、高松中央高等学校。3年間ありがとう。さようなら」と万感の思いを込めて学窓に別れを告げました。

 この日の卒業式は感染防止の観点から卒業生と保護者、教職員、限られた来賓のみの出席で執り行いました。式後、保護者はアリーナで卒業生の3年間の学校生活を映像で振り返りました。

 

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 第73期生のみなさん、御卒業おめでとうございます。

 高松中央高校での3年間はいかがでしたか。この2年間はコロナ禍で体育祭や文化祭など学校生活を楽しく彩るはずの行事が中止や縮小に追い込まれ、長期の臨時休校も経験しました。「なぜ、自分たちはこんな窮屈な環境に」と巡り合わせの不運を嘆いた人もいたでしょう。それでも、さまざまな制約の中で、みなさんが勉学や部活動に懸命に取り組む姿に接してこれたことを、うれしく思います。

 卒業ソングの定番ともいえるレミオロメンの「3月9日」。歌詞の中に印象的な一節があります。〈瞳を閉じれば あなたが まぶたのうらに いることで どれほど強くなれたでしょう あなたにとって私も そうでありたい〉。その人の存在に感謝し、その人のために自分も成長したいと願う―そう思えるだれかと出会えた人は、それだけで幸せなことです。今、みなさんのまぶたの裏にいるその人が、級友や部活の仲間、先生であれば、素晴らしい高校生活だったといえるでしょう。出会えなかった人は、卒業後の新たなステージで、ぜひ出会ってほしいと願っています。

 高松中央高校でのさまざまな経験が、みなさんの将来に少しでも役立ってくれれば、これに勝る喜びはありません。それぞれの舞台で成長し、目まぐるしく変化する社会を力強く歩んでください。みなさんの未来に心からエールを送ります。

                                                 (教職員一同)