自分は○○タイプと決めつけないで        1年生対象に自分探究講座

 「自分探究~自分の生き方を選ぶ力~」をテーマにした講座を1日、1年生を対象に体育館アリーナで開催しました。本校と穴吹学園が連携して昨年度から取り組んでいる21世紀型専門人材育成プログラム開発実証事業の一環。1年生にとってはスタートアップの受講になりました。

 講師は、コーディネーターの城石果純さんと穴吹学園広報キャリアセンターの塩野留己さん。講演のあらましは以下のとおりです。

 〈人生は選択の連続である〉シェークスピアの言葉です。みなさんは毎日、何かを選び取って生きています。選択する際の指針となるのが自己概念と価値観です。

 〈自己概念と価値観〉自己概念は、これまで経験してきたことによって作られる自己認識。たとえば、「自分はコンピューターが好き」で、「いつも誰かといたい」「みんなと会話しながら作業したい」という自己概念がある人は、「みんなと協力してやれるシステムの企画開発がいい」という価値観に結び付くでしょうし、同じコンピューター好きでも「できれば一人でいたい」「コツコツ作業するのが好き」という人は「システムエンジニア」に結び付くかもしれません。

 〈自分は○○タイプ〉ただし、自己概念も価値観も固定のものではなく、変化していくものです。自分は○○タイプ、○○向きと決めつけてしまって、選択の幅を狭めないでほしい。営業マンタイプ=おしゃべり好きと思われがちですが、無口で話下手な人も多い。口が堅くて信頼されるんですね。芸能人向き=人が好きというのも、実際は人見知りの人が多いんです。人見知りだからこそ、相手のことが分かる。これは芸能人にとって大切なこと。

 〈八ヶ岳連峰型〉冒頭に人生は選択の連続と言ったように、選択は一度で終わりではありません。選択を間違えたからといって自分を追い詰めないように。次の選択肢を持つことが大切です。みなさんはこれから人生100年時代を生きていくことになります。そこでの生き方は、現役時代にピークを迎え、あとは下降線をたどるこれまでのような「富士山型」ではなくて、次々にキャリアを積み重ねていく「八ヶ岳連峰型」の生き方が求められるでしょう。何回でもやり直すことができると考えることが大切です。

*講演後、生徒たちは感想や印象に残ったことをタブレット端末に入力。「自分の性格はこうだから、将来はこんな仕事をと決めつけていたけど、もっと柔軟に選べるんだと気づかされた」「進路のことで選択を間違えたらどうしようと不安でしたが、次の選択で正せばいいんだと思えました」などの感想が寄せられました。