コロナ禍乗り越え、327人巣立つ

 令和4年度第74回卒業証書授与式が1日、本校体育館アリーナで行われ、327人が思い出多い学窓を巣立ちました。

 香川校長は式辞で、陶芸家河合寛次郎の言葉「過去が咲いている今、未来の蕾(つぼみ)が一杯な今」を引き、「今ここで精いっぱい取り組んでいるものが、未来の種まきになっていることを常に思い起こしてほしい。コロナ禍に翻弄されてきた3年間だったと思いますが、素晴らしい宝物もできたのではないでしょうか。今後、さまざまなことに挑むときも素直な気持ちを大切に、自分はここまでと限界線を引かず、学び続ける気持ちを持ち続けてください」とはなむけの言葉を贈り、卒業生総代の崎山凛さんと小松美海さんに卒業証書を授与。伊賀裕之同窓会会長からは「自分の可能性を信じて、チャレンジを。21世紀を担う若者として活躍してください」と激励を受けました

 在校生代表の松下唯人さんが、「勉学や部活で輝いた先輩はあこがれであり、その背中から多くを学びました。悲喜こもごもの3年間を乗り越えられた先輩なら、必ずや強い意志のもとに進むべき道を切り開かれることでしょう。先輩方から受け継いだこの学び舎は私たちが守り抜いていきます」と送辞。

 卒業生代表の秋田彩葉さんは答辞で、コロナ禍でさまざまな制約を受けた高校生活を振り返り「確かに多くの行事がなくなったことは残念です。しかし、その代わりに私たちは、一日一日の何気ない生活がどれほど大切なものかを知ることができました」と述べ、「未熟な私たちの成長をいつも温かく見守ってくださった先生方」「毎日励まし合い、笑い合った仲間たち」「夢を支え、応援し続けてくれた両親」に感謝の言葉を贈ったあと、「コロナを乗り越えた私たちの高校生活。最高の3年間を宝箱にしまい込んで、今、私たちは新たな一歩を踏み出します。ありがとう、高松中央高校。さようなら」と万感の思いを込めて学窓に別れを告げました。

 卒業式を終えた生徒たちは、各ホームルームで卒業証書を受け取り、3年間のトピックスを編集したビデオなどを鑑賞。部活動ごとのお別れ会も催され、校庭では名残を惜しむ生徒と保護者、先生らの輪があちことにできました。

 この日の卒業式は感染防止の観点から卒業生と保護者、教職員、限られた来賓のみの出席、マスク着用で執り行いました。