🌸満開の桜の下で

 

 

 

 令和4年度も残すところ2日。4月1日から新年度がスタートします。

 校庭の桜は今年も美しい花を咲かせました。「年年歳歳花相似たり、歳歳年年人同じからず」。卒業生を送り出し、退職する先生方との別れを迎えたこの旬日、有名な漢詩の一節を思い起こさずにはいられません。

 自然の悠久の営みに比べれば、人生ははかないものです。「さよならだけが人生だ」(井伏鱒二)と言い切ることに抵抗し、「さよならだけが人生ならば、また来る春はなんだろう」(寺山修司)と問い掛けたくもなりますが、誰しも程度の差こそあれ、愛別離苦の現実から逃れることはできません。だからこそ、高校生には今この時を大切に生きてほしい。満開の桜を仰ぎながら部活動練習に励む生徒たちの背に、そっと声を掛けたくなります。

 コロナ禍もようやく落ち着き、4月からは本校でもマスクの着用を各自の判断にゆだねることになりました。油断はもちろん禁物ですが、3年間に及んだ重苦しさから解き放たれ、当たり前の学校生活を取り戻す1年にしたいと思います。

 令和5年度も何とぞよろしくお願い申し上げます。

                             教職員一同