第49回全国高校総合文化祭「かがわ総文祭2025」が7月31日、全日程を終え、閉幕しました。全国から約2万人の高校生が集い、計23部門で熱いパフォーマンスを展開。とかく運動部のインターハイが脚光を浴びがちですが、「文化部だって、負けてない!」。そんな心意気が伝わってくる6日間でした。
日本音楽部門委員会の代表委員として大会運営に奔走し、筝曲香川県合同チームの指導にも携わった本校の福家裕子教諭に大会を振り返ってもらいました。
大会期間中は本校を含め各校の生徒と教員合わせて約250人が設営準備からリハーサル、本番、片付けまで5日間から1週間にわたって運営に携わってくれました。みなさん、きびきびと動いてくださり、本番では分刻みの進行表を予定通りに進めることができました。日本音楽部門の平野篤士委員長(東京都立第一商業高校校長)から「素晴らしい運営でした」、来場者から「生徒のみなさんの対応が明るく、丁寧でした。ありがとう」と、それぞれお褒めやお礼の言葉をいただいたことを、この場をお借りしてお伝えしたいと思います。
また、日本音楽部門のプログラムに協賛広告を出稿してくださった企業・団体や個人の皆様に心から感謝申し上げます。いただいた協賛金で熱中症対策のためのクールネックや飲料水を十分に確保でき、救護用の簡易ベッドなども用意できました。本当に助かりました。ありがとうございました。
3年前から先催県の総文祭を視察して開催準備に取り掛かりましたが、初めて経験することばかりで、戸惑いも多かったですね。
一番難儀したのは駐車場問題。先催地ではどこも会場近くに拠点の駐車場を確保して、そこから出場チームを演奏開始時刻に合わせて次々にバスで会場に送る方式でしたが、高松では何とか見つけた駐車場も、会場までの所要時間が天候や日時によって定まらない場所にあったため断念。最終的には各チームが直接会場入りする異例の形になりましたが、楽器の搬入に道路使用許可申請を求められたり、開館時間を早めてもらう必要が出てきたりして、関係機関との調整が大変でした。会場のホールが二つに分かれていて動線が少し複雑なので、決められた時間内に移動できるか、テストを繰り返したりもしました。
準備は大変でしたが、プレッシャーはさほど感じませんでした。というのも、会場や準備物などハード面の環境は自分の責任としてしっかり整え、運営のソフト面は部門委員の先生方を信頼してお任せしようと考えたので、心の負担が減ったのかもしれません。実際に、開催前から先生方がてきぱきと動いてくださって、助けていただきましたし、会期中も、それぞれの持ち場で臨機応変に対処してくださり、厄介な事案が私に上がってくることはほとんどありませんでした。
県内5校で編成した筝曲合同チームを指導しましたが、練習日程の調整には苦労しました。月1回程度の練習しか確保できませんでしたが、生徒たちは真剣に向き合ってくれ、 本番1か月前には9㌻に及ぶ楽譜を完全に暗譜していましたので、銘々で一生懸命練習してくれたんだなあと、感心しました。審査員の講評で「緩急がつけられ、曲の雰囲気がよく出ていました」と評価していただいたのが、頑張りの何よりの証です。生徒のみなさんに拍手を送りたいと思います。
他校の生徒とチームを組み、一つの目標に向かって力を合わせる経験はそうそうあるものではありません。今回の総文祭の経験を生かして、視野を広げ、いろんな可能性に挑戦してほしいと願っています。